弘道会とは何者か?2026年最新の組織実態と警察庁データ、事件動向を徹底解説
2026年10月現在、弘道会は六代目山口組の中核を担う暴力団組織として、警察当局の集中取締りの対象となっている。愛知県名古屋市を拠点とし、六代目山口組との人的な結び付きや傘下組織の広がりが、その組織的な特徴として知られる。一方、暴力団全体の構成員等は減少を続けており、組織の勢力を評価するには、人数だけでなく、幹部の検挙状況や資金獲得をめぐる事件にも目を向ける必要がある。
警察庁が2026年に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」では、2025年の六代目山口組・弘道会に対する集中取締りの実績が示された。また、2026年には弘道会の傘下組織に関係する傷害事件や、特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連した逮捕も報じられている。こうした公的統計と報道を照らし合わせながら、弘道会とはどのような組織なのか、歴代会長、組織構造、資金源、現在の動向を整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 組織の位置付け:弘道会は名古屋を拠点とする六代目山口組の二次団体で、警察庁は同組織を六代目山口組の事実上の支配に関わる中核組織と位置付けている。
- 令和7年の検挙状況:警察庁資料では、弘道会直系組長等4人、直系組織幹部13人が2025年に検挙された。
- 2026年の注目事件:傘下組織の幹部が特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連して逮捕された事件や、傘下組織の組員による傷害容疑事件が報じられている。
【弘道会とは】名古屋を拠点とする組織の成り立ちと特徴
弘道会は、指定暴力団・六代目山口組の傘下にある二次団体で、愛知県名古屋市を主要な拠点としてきた組織である。1984年に司忍(篠田建市)が立ち上げた組織として知られ、2005年に司が六代目山口組の組長に就任したことで、弘道会と山口組本体との関係は一段と重要なものになった。
警察庁の過去の警察白書は、弘道会について、六代目山口組の組織運営を支える中核的な存在として説明している。山口組の組長や若頭といった上位役職に弘道会出身者が就いてきたことも、両組織の関係を理解するうえで欠かせない背景だ。
ただし、弘道会と六代目山口組は同一の組織ではない。六代目山口組が上位団体であり、弘道会はその傘下に位置する。弘道会の下にも複数の組織が連なる構造があり、事件報道で使われる「三次団体」「四次団体」という表現は、こうした階層関係を示している。
また、弘道会の名称には、公益社団法人日本弘道会など、別の団体にも使われているものがある。暴力団に関する記事を読む際は、六代目山口組傘下の弘道会を指しているのか、別の団体を指しているのかを区別することが大切だ。

【歴代会長と組織図】三代目から四代目へ、六代目山口組との関係はどう変わったのか
弘道会の歴代会長をたどると、六代目山口組の人事との結び付きが見えてくる。一般に報じられている沿革では、初代会長の司忍、二代目会長の高山清司、三代目会長の竹内照明を経て、2025年に野内正博が四代目会長に就いたとされる。
三代目弘道会の時代は、竹内照明が会長を務めた2013年から2025年までに当たる。2025年には六代目山口組の若頭交代も報じられ、同年9月には弘道会の会長が竹内から野内に交代し、竹内が総裁に就いたと日刊ゲンダイDIGITALなどが伝えた。これらの人事は、上位団体と傘下組織の幹部人事が密接に連動していることを示す動きとして注目された。
弘道会の組織図を理解する際は、個々の役職者の名前だけでなく、組織の階層に注目したい。基本的な関係は、六代目山口組を頂点に、その二次団体として弘道会があり、さらに傘下の三次団体、四次団体などが連なるというものだ。上位団体の役職と傘下組織の代表を兼ねるケースもあり、単純な会社組織のように役職だけで指揮命令関係を判断することはできない。
2026年時点の弘道会は四代目体制として報じられている。したがって、「三代目弘道会」という表現は現在の代数を指すものではなく、竹内照明が会長を務めた時代や、その時期の組織実態を指す文脈で理解する必要がある。
なお、組織図の詳細は報道によって掲載時点や記載内容が異なる。公開情報だけでは、全傘下組織の現在の構成や実際の指揮命令関係を完全に把握することは難しい。役職者の交代を扱う記事では、発表・報道された時期と役職を確認することが重要だ。
【警察庁の令和7年資料】直系組長らの検挙人数が示す弘道会の現状
弘道会の現在を把握するうえで重要な資料が、警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」である。2026年に公表された同資料は、2025年の六代目山口組・弘道会に対する集中取締りの実績をまとめている。
警察庁によると、2025年に検挙されたのは、六代目山口組直系組長等が5人、弘道会直系組長等が4人、弘道会直系組織幹部が13人だった。前年の2024年は、それぞれ4人、12人、18人である。弘道会直系組長等は8人減、直系組織幹部は5人減となった。
ここでいう「検挙人員」は、警察が犯罪の捜査で検挙した人数を示す。組織に所属する全員の人数でも、発生した事件の総数でもない。また、検挙人員が減少したという事実だけから、組織の影響力が同じ割合で弱まったと結論付けることもできない。
| 時期・資料 | 確認された事実 | 読み解く際のポイント |
|---|---|---|
| 2024年(令和6年) | 六代目山口組直系組長等4人、弘道会直系組長等12人、弘道会直系組織幹部18人を検挙 | 翌年との比較の基準となる実績 |
| 2025年(令和7年) | 六代目山口組直系組長等5人、弘道会直系組長等4人、弘道会直系組織幹部13人を検挙 | 弘道会直系組長等は前年から8人減、直系組織幹部は5人減 |
| 2026年7月16日 | 弘道会傘下組織の幹部らが、特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連した脅迫容疑で逮捕されたと報道 | 報道された容疑は、詐欺グループの金銭トラブルに関連する脅迫 |
| 2026年9月2日 | 弘道会の四次団体に所属する組員が、同じ暴力団の組員に重傷を負わせた疑いで現行犯逮捕されたと報道 | 容疑者は容疑を否認しており、逮捕は有罪判決を意味しない |
警察庁は、六代目山口組が2015年8月末の分裂後も国内最大の暴力団であり、その弱体化を図るため、弘道会とその傘下組織に対する集中取締りを続けていると説明している。弘道会を対象にした取締りは、個々の犯罪を摘発するだけでなく、上位団体の運営を支える人的・組織的な基盤にも働きかけるものだ。
一方、警察庁の同資料では、暴力団構成員等の総数は2025年末時点で約1万7,600人となり、暴力団対策法が施行された1992年以降で最少を記録した。全国の暴力団構成員等の検挙人員も7,335人で、前年から914人、11.1%減少している。
この全国的な縮小傾向と、弘道会に対する集中取締りの継続は、必ずしも矛盾しない。組織の人数が減少しても、幹部の地位や傘下組織との関係が残れば、警察当局にとっては引き続き対策の対象となるからだ。
【2026年の事件】弘道会の傘下組織をめぐる報道から何が分かるのか
2026年に報じられた事件では、弘道会の傘下組織に所属する人物が関与したとされる事案が複数確認できる。ただし、逮捕容疑と裁判で確定した事実は区別して読む必要がある。
7月16日:特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連した脅迫容疑
東海地方の事件を報じるテレビ愛知によると、2026年7月、六代目山口組弘道会の傘下組織の幹部と、特殊詐欺の「かけ子」を集めるリクルーターの男性が、暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕された。警察は、カンボジアを拠点とする特殊詐欺事件に関連し、リクルーター同士の報酬などをめぐる金銭トラブルで、別のリクルーターを脅した疑いがあると説明している。
報道によれば、問題となった行為は2025年8月に起きたとされ、2026年7月に逮捕が報じられた。警察は2人の認否を明らかにしていない。この事件から読み取れるのは、暴力団関係者が関与したとされる金銭トラブルに、組織の威力を背景とした脅迫の疑いが持たれたという点である。弘道会そのものが特殊詐欺を直接運営していたと断定できる内容ではない。
9月2日:名古屋市南区での傷害容疑事件
テレビ愛知の報道では、2026年9月2日午前0時40分ごろ、名古屋市南区の路上で、弘道会の四次団体に所属する組員が、同じ暴力団の組員の顔を複数回殴り、顔の骨が折れるなどの重傷を負わせた疑いで現行犯逮捕された。逮捕された容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認したと報じられている。
この事件は、傘下組織に所属する人物同士の間でも傷害事件が発生し得ることを示す。ただし、個別の事件だけで組織全体の統制状況や、事件の背景にある事情を断定することはできない。捜査で判明した事実と、報道時点で明らかになっている容疑を分けて考える必要がある。
10月19日:名古屋駅周辺で報じられた用心棒代事件
東海テレビは2026年10月、名古屋駅周辺の居酒屋の客引きから用心棒代を受け取った疑いで、六代目山口組傘下組織の組長ら3人が逮捕されたと報じた。警察は、2025年11月から2026年7月にかけて現金91万円を受け取った疑いがあるとし、総額600万円に上る用心棒代を集めていた可能性も含めて捜査していると伝えられている。
この事件は、名古屋の繁華街における暴力団関係者と営業事業者との金銭的な関係を考えるうえで参考になる。ただし、報道記事では当該組織が弘道会の傘下であるとは明示されていない。六代目山口組傘下という情報だけで、弘道会の事件として扱うことはできない。
これらの事例に共通するのは、組織の名称や肩書だけでなく、事件ごとに誰が、どのような行為をした疑いを持たれているのかを確認する必要があるという点だ。事件の報道を通じて組織の動向を把握する場合も、容疑者個人の行為と組織全体の活動を安易に同一視しないことが重要である。
【資金源と実態】みかじめ料・用心棒代と暴力団対策法の関係
弘道会を含む暴力団の資金源を考えるうえで、警察が挙げてきた典型的な手段の一つが、飲食店などの事業者に対するみかじめ料や用心棒代の要求である。愛知県警察の暴力団対策に関する説明では、こうした金銭要求のほか、恐喝、賭博、違法薬物の密売、詐欺、ヤミ金融、各種事業活動への関与などが、暴力団の資金獲得行為として挙げられている。
みかじめ料は、営業を認める対価や場所代など、さまざまな名目で要求される金品を指す。用心棒代も、表向きはトラブルへの対応や保護の対価とされることがあるが、暴力団の威力を背景に支払いを求める場合は、違法な資金獲得行為となり得る。
こうした金銭要求への対策に関わる法律が、1992年に施行された「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」、いわゆる暴力団対策法だ。同法は、指定暴力団の構成員による一定の暴力的要求行為を規制するほか、対立抗争などの状況に応じた措置を可能にしている。
ここで押さえておきたいのは、弘道会と六代目山口組の法的な位置付けである。弘道会は六代目山口組の傘下組織であり、指定暴力団として指定されている団体名は六代目山口組である。弘道会を独立した指定暴力団と混同すると、法制度上の関係を正しく理解できない。
暴力団対策法は、暴力団の存在そのものを一律に処罰する法律ではない。法令で定められた行為を規制し、違法な要求や抗争による被害を防止するための枠組みである。実際の事件では、暴力行為等処罰法、刑法上の傷害罪・脅迫罪・恐喝罪など、行為の内容に応じた法令が適用される。
また、暴力団の資金源を分析するときは、組織全体に関する一般的な警察資料と、特定の人物や傘下組織について立件された事件を区別する必要がある。一般的な資金獲得手段が示されていても、それだけで弘道会の現在の収入構成や個々の傘下組織の活動内容が確定するわけではない。

【プロの結論】弘道会の現在の勢力と動向をどう評価するべきか
2026年の弘道会を理解するうえで、最も重要なのは、組織の規模、幹部人事、検挙実績、個別事件という異なる情報を一つの数字や印象にまとめないことだ。
第一に、全国の暴力団構成員等が減少していることは、警察庁の統計で確認できる。2025年末の総数は約1万7,600人で、1992年以降の最少となった。しかし、これは弘道会単独の構成員数を示す数字ではない。弘道会の現在の勢力を判断するには、同組織単独の信頼できる公表データと、傘下組織に関する具体的な情報が必要になる。
第二に、弘道会の組織的な重要性は、単純な構成員数だけでは測れない。警察庁が六代目山口組の弱体化に向けて弘道会とその傘下組織を集中取締りの対象としていること、歴代会長と山口組の上位役職に人的なつながりがあることは、組織の位置付けを考える際の重要な要素である。
第三に、2026年に報じられた事件は、暴力団関係者による傷害や、金銭トラブルに伴う脅迫の疑いなど、具体的な犯罪捜査の対象となった事案である。これらは個別の事件として捉える必要があり、逮捕の事実だけで有罪が確定したり、組織全体の関与が証明されたりするわけではない。
最後に、弘道会の現在の動向を継続して追う際は、警察庁の年次資料、愛知県警察の公表資料、裁判・捜査に関する報道、幹部人事を扱う報道を照合することが判断の基準となる。構成員等の総数、検挙人員、組織の階層、事件の容疑をそれぞれ別の情報として扱うことで、実態をより正確に理解できる。
【弘道会】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:弘道会とはどのような組織ですか? A1:名古屋を主要な拠点とする、六代目山口組の二次団体です。1984年に司忍が立ち上げた組織として知られ、六代目山口組の幹部人事とも密接な関係を持ってきました。
Q2:2026年現在の弘道会会長は誰ですか? A2:2025年の人事に関する報道では、野内正博が四代目会長に就いたとされています。竹内照明は三代目会長を務めた後、総裁に就いたと報じられています。
Q3:警察庁の令和7年資料では、弘道会の検挙人数は何人ですか? A3:2025年の検挙人員は、弘道会直系組長等が4人、直系組織幹部が13人です。これは検挙された人数であり、弘道会の構成員総数や事件の発生件数を示すものではありません。
Q4:弘道会は六代目山口組と同じ組織ですか? A4:同じ組織ではありません。六代目山口組が上位団体で、弘道会はその傘下にある二次団体です。弘道会の下にも、さらに傘下組織が連なる構造になっています。
Q5:弘道会の資金源には何がありますか? A5:警察資料では、暴力団の典型的な資金獲得手段として、みかじめ料や用心棒代の要求、恐喝、賭博、違法薬物の密売、詐欺、ヤミ金融などが挙げられています。ただし、これらの一般的な手段が、弘道会の現在の収入構成をそのまま示すわけではありません。
Q6:2026年に弘道会の傘下組織をめぐる事件はありましたか? A6:2026年7月には傘下組織の幹部らが特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連した脅迫容疑で逮捕されたと報じられ、9月には四次団体の組員が傷害容疑で現行犯逮捕されたと報じられました。いずれも、報道された容疑とその後の司法判断を区別して理解する必要があります。
まとめ:弘道会の今後を見極めるための判断基準
弘道会は、六代目山口組の二次団体として、名古屋を拠点に活動してきた組織である。歴代会長の交代や山口組の上位人事とのつながり、警察庁による集中取締りの継続は、同組織の位置付けを理解するうえで重要な事実だ。
警察庁の令和7年資料では、弘道会直系組長等4人、直系組織幹部13人が2025年に検挙された。2026年には傘下組織に関係する傷害事件や、特殊詐欺をめぐる金銭トラブルに関連した脅迫容疑事件も報じられている。一方、全国の暴力団構成員等は2025年末に約1万7,600人まで減少しており、組織全体の縮小傾向も無視できない。
弘道会の現在の勢力を判断する際は、全国の構成員数を弘道会単独の人数と混同しないこと、検挙人員を組織の総数と混同しないこと、逮捕容疑を有罪確定と混同しないことが欠かせない。公的統計と個別事件の報道を区別して読み続けることが、2026年以降の組織の動向を正確に把握するための基本となる。 (出典: 弘道会(Yahoo!ニュース))